便秘には機能性便秘と器質性便秘があるというのは前に述べたとおりです。器質性便秘は腸の病気などの異常によっておきるので、医師の診察と治療を受けなければ便秘を解消することはできません。しかし機能性便秘は薬物療法、食事療法、運動療法そして生活習慣の改善をすることで解消できる場合があります。
薬物療法には経口薬を飲む方法と浣腸があります。経口薬はいわゆる下剤と言われるもので、その種類には塩類下剤、浸潤性下剤・膨張性下剤、刺激性下剤、整腸剤があります。塩類下剤の成分はマグネシウムイオン、硫酸イオン、クエン酸イオンなどの塩類で、腸壁で吸収されない特性があります。これらの塩類を内服すると腸内の水分が増加し、ぜん動運動が高まり排便を促します。浸潤性下剤・膨張性下剤は硬便に水分を与え柔らかくして排便を促します。膨張性下剤で水分を含んだ便は容量が増えるため、ぜん動運動が起こりやすくなる効果もあります。刺激性下剤は、小腸や大腸を刺激して腸の動きを活発にして排便を促します。長期間服用するとクセになってしまい、量を増やさなければならなくなる場合もあります。下剤ではありませんが、整腸剤はぜん動運動を促進する善玉菌を増やす働きがあるため、便秘にも効果が期待できます。
食事療法は、便秘解消に役立つ食品を効果的に摂取する方法です。腸のぜん動運動を高める食品の摂取、便の量を増やす食品の摂取、腸内環境を整える作用のある食品の摂取が有効です。
運動療法も便秘の対処法としてあげられます。運動不足になると、筋力が低下してしまいます。腹筋の筋力が低下すると便が溜まってもいきめなくなり便秘に拍車がかかります。入院中の人や寝たきりの人には便秘が多く見られるのは、運動不足による筋力の低下が原因だと言えるでしょう。